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フォーラムレポート メタボと食

特別講演が開催されました

6月25日、フジッコ本社においてスポーツ選手の栄養指導やテレビの料理番組で活躍されている医学博士で管理栄養士の本多京子先生の講演会が開催されました。

2008年4月より始まったメタボリックシンドロームに着目した生活習慣病予防のための健診・保険指導(特定健診)。
私たちの中にも「メタボ」という言葉がすっかり定着しましたが、実際に予防するためには、どのようなことが効果的なのでしょうか。

「メタボ」対策には切っても切り離せない「食」の面から本多先生に講演していただきました。

本多京子先生プロフィール

医学博士・管理栄養士
主な経歴:
実践女子大学食物学科卒業後、東京医科大学で博士号取得。
現在、日本体育大学女子短期大学講師。読売巨人軍をはじめ、相撲などのスポーツ選手の栄養指導や食品メーカーの商品開発、
アドバイザーを手がける。
またテレビや雑誌での料理レシピ作成、健康に関する情報解説など幅広く活躍中。
「新健康フロンティア戦略(2007年4月策定)」健康大使、NPO法人日本食育協会並びに日本食育学会理事

特別講演『食とメタボ』

「食のひずみ」は「社会のひずみ」

「食」は社会を反映すると言われています。
昨年は「白い恋人」から始まり、「赤福」、「船場吉兆」の不祥事が続き、「食の安全・安心」が叫ばれた年でした。

今の時代は、「調理技術のない人」、「基本となる栄養の知識がない人が多い」ですね。また「食生活の中で栄養をきちんと摂ろうという意識をもっている人が少ない」と思います。

調理技術のない人が多いため、レシピを作る時も日本語の表現にも非常に気をつけなければなりません。

以前、料理番組のレシピを作る際、「ごぼうのささがき」の注釈で「ナイフで鉛筆を削るように」と書くと、「ごぼうが鉛筆けずりに入らない」と言った驚くようなクレームがありました。

表現方法によって、多くのクレームを発生させる可能性があるのです。

 

日本の老齢人口はどんどん増加しています。2050年には、老人から若者の人口構成の比率は図のような逆三角形になるでしょう。

特に日本女性の長寿は世界一です。
なかでも長寿と言えば沖縄県です。確かに女性は日本一なのですが、意外なことに男性の平均寿命はかなり下がっています。
沖縄県男性の肥満率は、全国平均の約1.5倍と飛びぬけて高く、親よりも子供の方が先に亡くなる「逆さ仏現象」が起きています。
これは、米軍の食事の影響で伝統食から洋食の生活になったこと、
高カロリーのファーストフードを利用することが多い、また運動不足が原因として挙げられています。

PPK(ピンピンコロリ)という言葉をご存知でしょうか。 これは、「元気で生き(ピンピンして)、病気をすることなく、コロリと死ぬ」いう意味で、長寿の地域である長野県から生まれたと言われています。これに対してNNK(ネンネンコロリ)という言葉も。こちらは「長い間床に伏せった後、亡くなる」という意味です。 現在は、結核のような細菌病でなく、生活習慣病で亡くなる人が多くなっていますが、生活習慣病は、「食原病」と呼ばれるように食習慣のひずみが原因となっている場合が多々あります。 多くの人がNNKではなくPPKで最後を迎えたいと考えますが、それにはやはり食習慣が非常に重要になってくるのです。

メタボ対策の鍵「和食」

ここに日本人の一日の平均エネルギー摂取量を示した表があります。

これを見ると平成17年は戦後間もない頃とほぼ同じ摂取量になっています。

ではなぜメタボになるのでしょう?
これは何からカロリーを摂っているか、カロリーの元になっている熱源、
つまり食事の中身が重要だということなのです。

その年のエネルギー摂取量の内訳をみてみると、
注目すべき点は、脂肪の比率が格段に上昇し、糖質が減っている。
ということ。

これらのことから、メタボの対策には、以下のことが必要と言えるでしょう。
  ・日本人としてのご飯を見直す。
  ・ご飯を上手に食べることを考える必要がある。
  ・和食を見直す。

現在、さまざまなタイプの健康オイルがヒットしています。油の成分を変えることも大事ですが、やはりそれよりも低カロリーで食物繊維の多い和食スタイルを見直すことが重要でしょう。
ただ残念ながら子供たちには、煮豆など豆の給食は不人気で、残食率が高い傾向にあります。ですので、例えば煮豆ジャムなどにするなど工夫が必要でしょうね。
また忙しい毎日の中で、みんな「簡単にできて且つヘルシーな食べ物」が大好きです。
それを如実にあらわしているのは、納豆・もずく・ヨーグルトを常備している消費者が多いということ。
「きちんと栄養を摂らなければいけない」ということはわかっていてもなかなか実行に移せる人が少ないので、忙しい平日は、「簡単・ヘルシー」、週末には「きちんと手作り」という方法がよいのではないでしょうか。

メタボシミュレーション

★身長165cm 体重55kg 1日の摂取量 2000kcalの40代のデスクワークの仕事を持つ男性
   
この人が45歳になるまでに、毎日ほんの少し(50kcal)食べ過ぎてしまうと・・・。

 →→→→→→なんと5年間で12.9kgも太ってしまうのです!

 ちなみに50kcalとは、マヨネーズ大さじ約1/2
             クッキー2枚に相当します。

★体重50kgの20代の女性
  この人が40代になった時、65kgになっていました。
 
  15kgも太ってしまったのはなぜ?

 →→→→→→20年間、毎日ほんの少し(14kcal)食べ過ぎてしまったから!

 ちなみに14kcalとは、あめ1個分に相当します。
 
  ある日、突然太るわけではないのです。ほんのちょっとのカロリーオーバーがメタボにつながるのです。

講演全体を通して

「講演」と聴くと、随分堅苦しい印象がありますが、今回の講演は、理にかなったとてもわかりやすいお話でした。
先生が経験されたびっくりするようなエピソードをおりまぜながら、テンポよくお話が進むので、引き込まれました。
特に最後のメタボシミュレーションにはビックリ!社内でよく配られるお土産の小さなお菓子、またお腹がすいて思わず口にするアメなど、思い当たるふしが多々あった私は本当に身につまされる内容でした。
このようなことにならないよう日々の生活で気をつけていきたいですね。

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