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カスピ海ヨーグルトの健康効果

アトピー性皮膚炎に対する改善効果
ストレスによる皮膚機能低減の予防効果
日本栄養・食糧学会第59回大会(会期:2005年5月)
静岡県立大学薬学部、フジッコ株式会社共同研究による


1. アトピー性皮膚炎モデルに対するLactococcus lactis subsp. cremoris FC株を用いた牛乳発酵物の作用
その1.各種乳酸菌による牛乳発酵物の作用について

へアレスマウスの背中に薬剤(1%トリニトロクロロベンゼン−アセトン溶液)を塗布して感作させた1週間後以降、同薬剤を一日おきに反復塗布することによってアトピー性皮膚炎のモデル動物を作成した。
この薬剤塗布期間中、クレモリスFC株および他の一般的なヨーグルト製造用の各種乳酸菌で調製した牛乳発酵物を含む飼料を与え、それぞれのアトピーモデル化に伴う皮膚障害に対する作用の比較を行った。
その結果、クレモリスFC株牛乳発酵物の摂取により、薬剤により誘発される皮膚炎、皮膚の肥厚化、皮膚水分蒸散量の上昇、及び皮膚水分量の低下が抑制された。一方、その他の乳酸菌(L. cremoris H61、L. cremoris ATCC19257、S. thermophilus 510、L. bulgaricus B-5b)による牛乳発酵物には、今回検討した用量では、そのような効果は認められなかった。(図1、2参照)
図1   クレモリスFC株牛乳発酵物のアトピー性皮膚炎マウスの肌への作用
(マウスの背部は薬剤の反復塗布で,左図のように皮膚が炎症を起こし,アトピー様の肌荒れ状態になる。クレモリスFC株の牛乳発酵物はこの肌炎症障害を抑制した。)
図2   各種乳酸菌による牛乳発酵物のアトピー性皮膚炎モデルマウスに対する作用
(対照群と比較して,薬剤塗布により誘導したアトピー性皮膚炎マウスでは,有意な肌水分量の低下,経皮性水分蒸散量の上昇および皮膚厚の増加が認められた。この動物にクレモリスFC株牛乳発酵物を投与すると,これらの変化がすべて有意に改善された。)
 
2.アトピー性皮膚炎モデルに対するLactococcus lactis subsp. cremoris FC株を用いた牛乳発酵物の作用
その2.発酵物中の有効成分について

クレモリスFC株により調製した牛乳発酵物を遠心分離により上清部と菌体等の不溶部を含む画分に分け、凍結乾燥後、各々を飼料に混合して、発表1と同様の方法でアトピー性皮膚炎のモデル動物に与えた。
その結果、上清部は反復薬剤塗布により誘発される皮膚炎、皮膚の肥厚化、皮膚水分蒸散量の上昇、及び皮膚水分量の低下を有意に抑えた。一方、不溶部を含む画分は、今回検討した用量では、アトピー症進展を若干抑制する傾向を示すにとどまった。また、上清部は、不溶部を含む画分と比較して明らかに粘性物質の量が多かった。
なお、今回同時に行った他の牛乳発酵物の上清は、同用量で全く改善作用を示さなかった。
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