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カスピ海ヨーグルトの健康効果

ストレスによる皮膚機能低減の予防効果
ストレスによる皮膚機能低減の予防効果
日本栄養・食糧学会第59回大会(会期:2005年5月)
静岡県立大学薬学部、フジッコ株式会社共同研究による


人の精神的ストレスに相当するといわれている過密負荷をかけたストレスモデルを対象として、免疫系の重要な器官である胸腺に及ぼすストレスの影響についてFC株によるカスピ海ヨーグルトの効果を調べた。また、クレモリス菌FC株が生産する特有の粘性物質である多糖類のこのストレスモデルの肌の機能障害に対する作用においても検討を加えた。

(1) 正常飼育と比較して過密飼育下の動物では、人の場合と同様のストレス兆候、胸腺及び卵巣の萎縮が確認された。また、この動物の表皮の血流量および再生能が有意に低下した。この動物にFC株によるカスピ海ヨーグルトを摂取させると、この胸腺の萎縮と皮膚の血流量低下が有意に抑制された。(図1、2)
(2) クレモリスFC株で調製したカスピ海ヨーグルトは特有の粘りを有していた。遠心分離して得た粘り成分を含む乳清の粘度は、他のヨーグルトと比較して約2 倍の高値を示した。(図2)
(3) この乳清より調製したクレモリスFC株が作る粘性物質(菌体外多糖*)を含む画分を、ストレスモデルに経口で与えると、用量依存的にストレスによる皮膚機能の低下が抑制された。(図3)
* クレモリスFC株が菌体外に出す粘性多糖……EPS( exopolysaccharide )。ラムノース、グルコース、ガラクトースなどの糖類の他、リンが結合した多糖類といわれる。

よって、FC株によるカスピ海ヨーグルトはストレスによる胸腺の萎縮(免疫系の異常)を予防することが示された。また、ストレスによる肌の機能障害を予防する成分のひとつはFC株が産生する多糖類であることがわかった。
 
図1   ストレス負荷による臓器重量の変化とカスピ海ヨーグルトの効果
(過密環境(ストレス)下でマウスを飼育すると、人におけるストレス兆候と同様の胸腺や卵巣重量の低下(萎縮)が確認された。クレモリスFC株で調製したカスピ海ヨーグルトを飼料に混ぜて与えると、免疫機能を司る胸腺の萎縮が予防された)
図2   各種乳酸菌を用いて調製した牛乳発酵物の皮膚機能低下に対する作用とその乳清の粘度
(クレモリスFC株によるカスピ海ヨーグルトを普通飼料に3%混ぜて与えると,過密ストレスによる皮膚血流量の低下が抑制された。この用量では,別のクレモリス菌株やその他の乳酸菌による牛乳発酵物には効果が認められなかった。FC株を用いた乳清の粘度は,他のものの約2倍であった。)

図3   クレモリスFC株が出す粘性多糖の皮膚再生促進効果
(クレモリスFC株によるカスピ海ヨーグルトより調製した粘性多糖(EPS)を飼料に混ぜて過密ストレスマウスに与えると,この動物の皮膚機能が有意に改善された。その効果は,用量依存的であった。)
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